正直なところ、現代アートが敬遠される理由が詰まった場所のように感じました。
私は現代アート自体が嫌いなわけではないし、アムステルダムのMoco museum、NYのMoMA、ベルリンのGropius Bauなどの現代アート美術館はそれなりに好きなのですが、こういう『コンテンポラリーアート』はどうも好きになれません。
この『コンテンポラリーアートのための機関』という名前の建物とそこに展示されていた物体が理解できないことで、ここに展示されていた物体の製作者たちから「アートが分からぬ人間」というレッテルを貼られても何の悔しさも感じません……。
ゴミを組み合わせて作った粗大ごみのようなもの、美術部所属の高校生が描いたアクリル画のようなもの、アイスクリームをすくう手元の映像が延々と映されているアナログテレビ、
私はこういった物体から何かを感じ取れる感性の持主ではないんだなと思いながら展示を見て回りました。そしてそのことが嬉しいくらいでした。
建物の窓が良い感じで、個人的にはこの窓辺の雰囲気がこの建物の中で一番アートだと感じました。
意味不明なものを作って悦に入り、それを評価しない人間・または一般人を下界に蠢く虫程度に思って見下している製作者とか、
「アート」と名付けられているからという理由だけで「ほぉ」とか感心したような溜息をもらして「アートが分かる自分」にうっとりしている鑑賞者だとか
作品外のところに腹立たしさを覚えるからかもしれません(妄想がすごい)。
ただ、そういうのがなかったのしてもやっぱり好きになれないだろうなとも思います。