モロッコに行こうか考えていてこのページに来られたみなさん、本当におススメしません。
この記事ではわたしのモロッコ一週間旅行の総括を書いていきます。
☟いままでのモロッコ記事まとめ
モロッコ旅行へ行ったきっかけ
わたしがモロッコ旅行を決めたのは単純に航空券が安かったから。それ以外の理由はありません。
カサブランカはチュニジアの都市だと思っていたレベルで、国名以外本当に何も知りませんでした。
タジン鍋がモロッコのものだとか、青い街がモロッコにあるということ、そもそもモロッコが北アフリカの国だというころすらも行く前に下調べをしていて初めて知りました。
マラケシュで食べたタジン。旅行中一番おいしかった
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わたしのモロッコ旅行の記事を読んでくださった方は「えっ、何この人ずっとこんなにイライラしてるの?頭大丈夫?」と思っておられそうですが、本来は多少のことは「仕方ないな~」で笑って流せる性格です。たぶん。ヨーロッパで鍛えられた部分もありますし
ポジティブな出来事はむしろ誇張気味に書いていますし、書いている嫌な体験は実際の一部だけです。
ヨーロッパに存在する無言の圧力「多様性はすばらしい」みたいなものに感化されたのもあり、そもそも人のすることにあまり興味がないので、大抵のことは「文化の違いだな」で処理できるのですが……
モロッコで体験したことは「これが文化なんだから」と自分に言い聞かせても、なんかもう受け入れ拒否って感じでした。
・人が嫌がることをわざとする人たち。
・怒鳴ったり喧嘩したりしている人。
・猫を蹴飛ばす子ども。
・頼んでもないのに勝手についてきてはチップを要求。
・「必要ありません、買いません」と言っても理解しない人々。
・嘘とお金のごまかし。
・乱発されるFワード
・触ってくる
こういう事が毎日複数回起こるので、メディナの真ん中で
大っ嫌い!!
と叫びたい気持ちに何度もなりました。(やば)
わたしも感情がある人間だとこの国の人は見ていない、と思いました。
(そもそもこの国の人たちが人間らしい暮らしができていないのかもしれない、と荷車を曳くお年寄りを目にして思いましたが……)
あと、わたしが若い女一人だったというのも悪かったとは思います。ヨーロッパでもイスラム圏出身らしい男性にたまーに失礼なことをされたりするので、イスラム圏に行ってそういう扱いを受けるのはある意味当然かもしれません。
後悔ばかりの旅行中
最初の三日間は「どうして来たんだろう、来なきゃ良かった。帰りたい」ばかり考えていました。
段々慣れてきて、無の境地でしたけれど……。
三大うざい国として名前が挙げられるというのを事前にネットで読んでいたのである程度は覚悟していましたが、想像の範疇を越えていました。
フェズやマラケシュのメディナだと10メートルに一回くらいその辺の人から
「チャイナ!チャイナ!」「コニチワー」「アリガトー」「ジャパン」「ニーハオ」
とか言われて、それが全く友好的な雰囲気ではなく……。
逆に彼らが海外で「マルハバン!チュニジア?モロッコ?エチオピア?ショッコラーン??」とかバカにした感じでしつこく何度も聞かれて嫌な気分にならないのでしょうか。(Marhabanは挨拶、Shukranは「ありがとう」)
まあ海外に行くことなんてそもそもないような人たちでしょうから想像もできないでしょうけれど。そういえば「貧すれば鈍する」とかいうこれまで使い道の分からなかった慣用句が旅行中何度も脳裏をよぎりました。(とか諸々めっちゃ感じ悪すぎますね。すみません)
ひょろいアジア人女性が一人でウロウロしていたら舐められて当然なのは私も理解しているので多少のことは気にしないのですが、いくら何でもやり過ぎでしょ、と悲しくなることが往々にしてありました。
ただ、長身の白人4人組に向かって”F*** you! F*** you four!!”と何度も言っている人を見かけたので誰が相手でもあっても失礼なのかもしれません。
話が変わりますが、日本人でもたまにFワード乱用している人いますが、軽蔑してます。かっこいいとでも思ってるんでしょうか。
「Language!」
と言っても
「?」
みたいな顔してるし。なんなの一体。
モロッコの良かった点
記事でも書いた通り親切な人も中にはいます。
そしてしつこい人たちも良く言えば非常に勤勉です。彼らも生活が懸かっているので必死なんでしょう。仕方ありません。
朝6時台にフナ広場を通ったときもジューススタンドが出ていたし、タクシーは走っているし、街のあちこちで掃除の人を見かけました。
(まあ掃除に関してはモロッコ人はお菓子の包みとかをいきなり地面に捨てるので、余計に掃除が必要になっているような気もします。あと「勤勉」をモロッコの良い点に含めるのも微妙なところですよね……わたし以外の日本人はそもそも勤勉だし)
フナ広場で夕焼け
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この国の一番良いところは猫がたくさんいることです。
後、猫を可愛がっている人もよく見かけました。だからこそ人懐こい猫が多いのだとも思います。
かわいい~
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それと自然の風景が綺麗です。
植生が日本ともヨーロッパとも全然違って見たことのない植物が多く、興味深かったです。
ピンクペッパー
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どの街でも朝日が綺麗でした。
わたしがどちらかというと朝型人間なのと、朝は人があまりいないので、朝は好きでした。
それから、外国人同士仲良くなりやすいです。みんな現地の人間に程度の差はあれムカついているので、愚痴で盛り上がって仲良くなれます……。良いのか悪いのか。
最後に、殺されたりはしないみたいなので(殺害予告はされますが)、多少嫌な思いをしてもいいから異国情緒を楽しみたいという方には良いのかもしれません。
正直、ヨーロッパの大都市なら大体ムスリムが街を作ってるのでそこを歩けばなんちゃってイスラム圏を体験できる気もしますが……。
良い点はこれくらいです。
マジョレル庭園のブーゲンビリア
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モロッコの悪い点
まだ書くのか!?と驚かれそうですが悪い点について書きます。
治安
女性の一人旅にはあまり向いていない国だと思いました。歴戦のバックパッカーとかなら平気かもしれません。
できればツアーで、または男性と一緒に行くようにした方が良いと思います。
というかそもそも行かない方が良いと本気で思います。
そして、行くかどうか決める前に今一度日本の外務省の「モロッコの危険情報」についてのページを読むことをお勧めします。
途中一緒に旅行したウクライナ人女性が
「ここの男が欲しいのは3つ。1つ目はお金。2つ目はS〇X(小声)。3つ目は両方」
と言っていましたが、本当に真実だと思います。
旅行の最後の方はもはやベルベル人のBを目にしただけで緊張するレベルでストレスでした。口説き文句がキモい上にめちゃくちゃしつこいんですよね……。本当に頭(以下略)
時間と費用対効果…
日本から飛ぶと半日以上掛かるようですが、そこまでしてモロッコに行く必要があるとはどうしても思えません。
私の場合ヨーロッパからなので往復航空券が7500円くらいだったため気になりませんが、10万とかだったらそもそも行こうと思いませんでした。
あくまでも個人的見解ですが、観光目的でも買い物目的でもパリ、ロンドン、ローマと言った大都市に行った方が満足度が高いと思います。
歴史的建造物や街並みに対する失望
上と重複する部分ですが、わたしは青の街シャウエンを含めどこにもあまり惹かれませんでした。
自然の景色は良かったですが、歴史的建造物が正直期待外れでした。
そもそもFesのブルーゲートなんて建てられたのが1913年のことですし……。
「タイルが美しい」とか書かれているのも見ますが、個人的にはヴァチカン美術館の床のタイルの方が綺麗です。もちろんこれは好みの問題ですし、何もかもを否定する意図はありません。
柱などに彫られている彫刻は中々綺麗だと思いましたし、建物によく見られるアーチは結構好きでした。
フェズ
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ヴァチカン美術館
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あと、モロッコに関する記事に載せている写真は一切加工していません。
グーグルマップに結構写真が上がっているので行きたい方は街の通りの雰囲気とかを見てみるのもいいかもしれません。
どこかチープ
あまりに書くとさすがに失礼かなとも思うし、ただの誹謗中傷になりそうなので深くは触れませんがそのままです。
見ていて、日本の雑貨屋のバイヤーさんってすごいなぁと思いました。
しかしマラケシュとアシラーではオシャレなものがあるお店をいくつか見かけました。
衛生観念
この点に関しては、私が少し神経質なせいもあるということは理解しています。けれど、私の神経質さって「きれい好き」の範疇であって潔癖とまでは行きません。
腕時計を食器棚に置かれるのがイヤだったり、はだしをソファに乗せられるのが気になったり。そんな程度の”きれい好き”です。日本人としては普通の範囲だと思います。
「モロッコ トイレ」で検索するといくらでも画像が出てくるので載せませんが、どうも中々……あのトイレを実際に見た後だと人が手を握ってくる度に「ちゃんと手を洗ったのかな」と気になって仕方ありませんでした。
ボロボロのお札を掴んだその手でイカリングをわしづかみにしてお皿に載せるし、試飲のジュースを飲ませようとコップを差し出しながら何か叫んで唾を飛ばすし……
私が潔癖なのか、他の人も気にするのか、そのあたりはちょっとよく分かりませんが、私は気になりました。まあそもそも最初から行くなと言われそうですけれど……
それと、相当胃が強い方だし怪しいものは避けていたのですが、最後二日間微妙に具合が悪くて帰りの飛行機の中でも揺れた訳でもないのに若干気分が悪くなって焦りました。
後、わたしは虫が全然平気なので気になりませんでしたが、虫が無理な人は本当にやめておいた方が良いかもしれません。お菓子屋さんのショーウィンドウにはどこでも数十匹ハエかハチかよく分かりませんが虫が集ってます。
悪い点はこれくらいかな……。
行く前は「今回は北の街を中心に回って、次回エッサウィラやアトラス山脈、カサブランカに行こう」などとのんきに考えていましたが、鳥頭のわたしもさすがにもう二度とモロッコには行きません。NEVER!
全然買い物しない私は向こうにとっても招かざる客でしょうし……。
あと、上で「殺されたりはしないみたい」などと書きましたが、そういえばわたしが帰国してすぐに、女性のバックパッカー二人組が首をナイフで切られた状態でアトラス山脈で見つかった、というニュースが出ていたことを思い出しました。
危ない危ない。怖い怖い
ついでに、エジプトやインドにフラフラ一人で出かけたりとかも絶対にしないでおこうと心に固く誓いました。
と言うのも出会ったトラベラーが口々に
「エジプト人はもっと攻撃的で、インドはもっと汚い」
と言っていたからです。
想像しただけで恐怖を感じました。(大げさですが、現地で「ここよりももっと攻撃的な人がいるのよ!」とか真顔で言われると、あれよりウザい人を想像できないからもはや怖かった)
まあ散々文句を書き連ねましたが、モロッコ人みたいにただの罵倒をしているわけではないので……言い訳ですが。
騙してくる人が多すぎて誰も信用できないし、説明できないけれどなんだか不気味で、国や都市ぐるみで観光客を騙そうとしている印象すら抱きました。
特定の国をここまで苦手に感じる日が来ると思っていなかったし、ヨーロッパの雰囲気に染まって「人種差別なんてダメ🌟人類みんな地球人🌸」みたいなお花畑思想だったので、正直自分でもショックというか自己嫌悪ですが無理なものは無理です。
(人種差別はダメだと今ももちろん思ってます。でもこういう場合どうしたらいいんだろう、みたいな。だってこんな……印象悪くなるのは当然と言うか)
しかしまあ何事もなく無事に帰って来られて良かったです。
後、他の記事でも書きましたが、人々に同情している部分もあります。(なんか上から目線でこういうのも嫌な感じですが……。世界って不平等なんだなと思いました)
とげとげしい旅行記は後で冷静になったとき書き直すかもしれません。
けれど今はとにかくモロッコが嫌いです。二度と行きません。
おしまい
ついでに……モロッコで買いたいものなんて何もない、とかディスりましたが(そこまでは書いてなかったかも)マラケシュで見かけたこのコップ可愛かったな……。